英語インプット完全解剖。その重要性から効果的なやり方、継続の秘訣まで公開

イマージョン May 26, 2024

読了目安時間:8分

英語が話せるようになるには、たくさん英語に触れた方がいいのは分かっているけど、効果的に英語をインプットするにはどうしたらいいですか? ただやみくもに行っても挫折しそうで不安です。

英語が話せる = コミュニケーションツールとして英語を上達させるには、学生時代に行ってきたような勉強ではなく、大量の「英語インプット」が必須になります。しかし、どのように英語のインプットを行うのが最も効果があり効率的なのか、悩む人も非常に多いようです。そこで今回は、英語習得におけるインプットの基礎知識からその重要性、効果的なやり方、継続のコツまでを完全網羅。英語インプットの正しいやり方を知りたい人はもちろん、改めて英語の勉強を始めたいけれど、何から始めたらいいのか分からないという初心者の方まで必読の内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の要点

  • 大量の英語インプットが重要: 学校の勉強とは異なり、実際に聞く・読む経験が不可欠。
  • 効果的なインプット方法: 理解可能なインプットを選び、難易度を調整しながら行う。
  • 継続のコツ: 全てを理解しようとせず、興味のあるコンテンツを楽しむ。
  • インプットの効果: 楽しい学習体験を提供し、無意識に単語やパターンを定着させる。
  • 学習ステップの重要性: 基礎学習、インプット、アウトプット、ソーシャルダイナミクスの中で、インプットが最も重要。

目次

理論

実践

まとめ

CHADSとは


英語習得におけるインプットとはそもそも何か?


インプットの定義

言語習得におけるインプットとは、一般的な定義として学習者がターゲットとなる言語(みなさんの場合は英語ですね)で出会う全ての聴覚刺激または文字刺激が含まれる、とあります。要はその言語で聞いたり読んだりする全てのものを指します。(参考資料:Language Educators Assemble)

ただ、ここで改めてお伝えしたいのは、現在すでに大人のみなさんがこれまで学校で行ってきた英語学習は、英語習得におけるインプットとは呼べない、ということです。学校で勉強した英文法やテスト前に無理やり暗記した英単語やフレーズは、本来のインプットではないため、ほとんどの日本人の方にとって英語のインプットは全く足りていないと言っても過言ではないでしょう。
CHADSではこの英語学習の問題点にフォーカスし、インプットを核心に置いた「イマージョン学習法」を提案しています。イマージョンとは、意図的に自分の環境を英語に切り替え、英語に完全に浸ることを言います。そしてそのイマージョンを成功に導くカギは、インプットの時間と質なのです。(英語イマージョン学習にご興味のある方はこちら)


英語習得に必要な4ステップ

英語を習得するまでの道のりには以下の4つのステップがありますが、この中で最も重要でありながら無視されがちなステップが、2のインプットです。

Step1. 英文法などの基礎学習
Step2. インプット
Step3. アウトプット
Step4. ソーシャルダイナミクス

大人になってから「英語が話せるようになりたい!」と英語にもう一度トライする手段として、すぐに英会話レッスンを始める人は多いと思います。しかしこの選択は、英語習得のステップでいうと、英文法などの基礎学習(Step1)の後、すぐにアウトプット(Step3)に取り組んで、最も重要なインプット(Step2)を飛ばしてしまっている状態です。


インプットと勉強の違い

言語を身につけるには「習得」がカギだと、多くの言語学習の専門家が主張しています。「勉強」という行動はどちらかというと習得の補助役なのです。習得するには前述のように様々なステップが必要で、その中で肝心なのは「インプット」になります。では、勉強と習得の違いとは何か、解説しますね。

言語学習における「勉強」は、形式的な指導を通じて言語スキルを獲得するための明確で意識的なアプローチを指します。通常、文法や語彙、言語構造の理解などの意図的な学習を指します。そしてこの方法は基本的に教師中心で、評価によって進捗を測定したり、体系的で管理された環境で行うなど、構造化されたカリキュラムを特徴とします。

一方、言語の「習得」は、子供たちが母国語を学ぶ自然な方法を反映した、無意識的または明確化されていない学習を含みます。このプロセスでは形式的なことよりも、コミュニケーションの内容に焦点を当て、より自然でリアルな実践の場を通じて行われます。

言語の習得という現象は、一般的に学習者がネイティブスピーカーと交流したり、実生活で様々なシチュエーションや出来事に出会ったり、といったより包括的で文脈に根差した経験によって起こるのです。この方法は学習者中心で、通常は形式的な評価を必要とせず、ターゲット言語の環境に身をさらすことと実践的にその言語を使うことで、流暢さを育むことを目指しています。

多くの言語学習の専門家や研究では、「勉強」はより包括的なプロセスである「習得」を支援する活動として機能すると示唆しています。要は、その言語を流暢に話せるようになるためには、「習得」こそが、重要だということです。そして繰り返しにはなりますが、習得には大量のインプットが欠かせないのです。


なぜインプットがカギなのか


インプットが十分にないとアウトプットは不可能

そもそも英語は生きているコミュニケーションツールであることが大前提です。とにかく英語を話したい!と、はやる気持ちも分かりますが、まず自分が話すよりも相手が何を言っているかが分からないと、当然ですが会話が成立しません。また、いざ英語を話そうと思っても、あなたの中に英語が十分にインプットされていないと、アウトプットはうまくいきません。水鉄砲を打つ前に水を補給するのと同じです。中に十分に入っていなければ、出したくてもうまく出せないのは当然ですよね。


インプットは言語学習を楽しいものに変えてくれる

前述したように言語は、本来無意識的に習得すべきものです。そう考えた時に、TOEICや英検といったテストのために集中的に勉強する訳ではなく、本当にコミュニケーションツールとして身に付けたいならば、この学習が「終わりのない旅」であることを受け入れる必要があります。となると、それは楽しいものでないと継続は難しいでしょう。その点、インプットは学習者がコンテンツを自由に選ぶことができるので、従来の退屈な勉強とは違い、ある意味無敵な言語学習法とも言えます。


単語や言語のパターンを無意識的に定着させることができる

これまで皆さんは、人生の中で様々な経験をしたり、多様な話題に触れ続けてきたことで、たくさんの知識を無意識のうちに積み上げてきたと思います。言語習得もこれと同じです。インプットを大量にしていくことで、脳はあらゆる角度から英単語の使い方や英文法のパターンを記憶し、状況に応じて見極めることができるようになります。


インプットの効果を発揮させるための条件・やり方


「理解可能なインプット」であること

「理解可能なインプット」とは、言語学者のスティーヴン・クラッシェンによって提唱されたもので、学習者が今の自分のレベルよりも少し高いレベルのインプットを行い理解していくことで、自然な順序で言語が習得されていくと言われています。

理解レベルの正確なパーセンテージは決まっていませんが、たとえばYoutubeで英語コンテンツを字幕無しで視聴していて感覚的に6〜7割ほど理解できている場合、大枠の内容は分かりながらもチャレンジングなパートもあるため、インプットには適しているコンテンツと言えます。インプットの効果を発揮させるためにも、この「理解可能なインプット」を一つの目安としてインプットを行いましょう。


コンテンツの難易度を調整する

とはいえ、その日の気分で選ぶコンテンツの難易度が変動しても問題はありません。疲れている日は、かなり分かりやすいレベルのコンテンツを視聴したり、逆にモチベーションが高い日はレベルの高いコンテンツを選んで視聴するのも良いでしょう。体調や気分によって理解する割合は毎回違いますので、コンテンツ選びは下記を目安に都度調整しましょう。


コンテンツ難易度のゾーン

【挑戦ゾーン】
・難しい
モチベーションがとても高い日に挑戦する。内容はほぼ理解できないことを受け入れ、新しい単語をいくつか覚えていくぐらいの意識で楽しみましょう。

・やや難しい
モチベーションが少し必要です。全て理解はできませんが、大枠は理解できているレベルで、文脈から(少し多めに)新しい単語を覚えていきます。

【上達が実感できるゾーン】
・やや簡単
「やや難しい」ゾーンよりもう少し簡単なレベルです。疲れた日などのインプットに適しています。

・簡単
モチベーションが低い日は極簡単なレベルがおすすめです。上達が実感できるため、インプットの効果を改めて理解する機会にもなります。


インプット源の種類

また、インプット源の種類によってもその効果は変わってきます。以下に種類別におすすめのポイントや注意点を記載しましたので参考にしてみてください。

【映像あり】
視覚的にも文脈が掴みやすく理解しやすいため、基本的に映像ありがおすすめです。まずは日本語字幕無しで視聴します。同じ映像を繰り返し見るのもおすすめです。その際は、英語字幕ありでも視聴してみましょう。

超初心者〜初心者:分かりやすい簡単な英語からスタート
・子供向け番組(きかんしゃトーマスやポケモンなど)
・ドキュメンタリー(明確で綺麗な英語のナレーションが多いため)

中級者:ネイティブが普段使う自然な英語をインプット
・日常生活のシーンが多いコンテンツ(海外ドラマのFriendsなど)

上級者:欧米のユーモアの理解に挑戦!
・スタンドアップコメディー

【音声のみ】
・ポッドキャスト系は中級者以上の学習者のみにおすすめです(ビジュアルがないため難易度がかなり高いです)。
・洋楽はNG。歌詞なので抽象的、詩的な内容が多いです。イントネーションも普段話されるものとは違うため、インプット源として最適ではないので避けましょう。

【映像&音声なし→ リーディング】
・初心者には向いていない
リーディングは、中・上級者におすすめです。初心者は英語の正しい音がないまま英語をインプットしてしまうと、(自分の頭の中で適当に発音した)間違った発音を身につけてしまう可能性が高いため、まずは動画から始めましょう。

・インプット量が少ない
リーディングと動画、この2つのインプット源を比べると、動画の方が圧倒的に情報量が多くなります。そのため、効果の高いインプット源としては動画がおすすめです。

・読書好きにはAudioブックがおすすめ
とはいえ読書が好きな人は、英語での読書もぜひ楽しんでください。Audioブックであれば、音声を聴きながら読むことができるので、インプットとしても効果的です。


インプットを行う頻度と量

その日のモチベーションに合わせて、前述のコンテンツ難易度の調整を参考に、できるだけ毎日行いましょう。最低でも1時間はインプットを行うことを目標にしてください。おすすめは1日3時間、一ヶ月続けると明らかにリスニングの違いを実感できます。普段SNSに費やしている時間やスキマ時間、家事の時間(家事しながらリスニング)などを使うと1〜3時間は意外と簡単に確保できます。


挫折なし!インプットを効果的に継続させる3つのコツ


全て理解しようとしない

真面目な人ほどとにかく全部理解しようとしがちですが、完璧主義はインプットの敵です。いちいち文法を理解しようとしたり、知らない単語を全て調べたりするのはやめましょう。気になった単語を時々チェックするのはOKですが、流れに身を任せてまずは英語をそのまま丸ごと受け入れていく意識で行いましょう。


興味のあるコンテンツで実践する

教材など、興味のないコンテンツでインプットしようとすると、最後まで見るのに努力が必要です。当然楽しくなく、勉強するというスタンスになってしまうため継続するのが難しくなります。結局、インプットを実践する上で最も大事なポイントはその英語コンテンツに興味があり、「本当に理解したい」という気持ちがあるかどうかです。たとえばあなたが普段日本語でよく視聴するYoutube番組は何ですか? ビジネス、料理、ファッション、メイク、DIYなどなど、あなたの好きなテーマでネイティブが英語で発信しているYoutube番組をチェックしてみましょう。英語習得のためだけなく、海外の最新情報を知ることができるのも大きなメリットです。


肩の力を抜き、英語の旅を楽しむ気持ちで

英語習得のためのインプットは、短期間で集中的に行うものではありません。長期戦だと腹を括って、気合を入れすぎずに英語習得の旅をエンジョイすること。シンプルに聞こえるかもしれませんが、これが最大の秘訣です。また、英語は生きたコミュニケーションツールなので時代によっても変化します。上級者であっても、インプットはぜひ続けていきましょう。


まとめ

今回は英語のインプットについて詳しくご紹介しましたが、これまでイメージしていたインプットとは違った、という人も多いのではないでしょうか?インプットの重要性を一度知ると、英語習得にはもはや絶対欠かせないものだとご理解いただけたと思います。英語が話せるようになりたい!と思ったら、まずは日々の「英語インプット」をぜひスタートさせてください。CHADSでは、効果的かつ効率的なインプット(イマージョン学習)のやり方を初心者にも分かりやすく、楽しく続けられるようにフレームワーク化しています。ご興味のある方はぜひ「CHADS スパルタ イマージョン | 近道に頼らない「攻め」の 英語ブートキャンプ」をチェックしてみてください。


CHADSとは

私たちCHADSは、英語コミュニケーション習得ツールを提供するスタートアップ企業であり、第二言語として英語を習得のために必要な取り組み方を解説したビデオ学習コースや効率的な学習法を提供しています。

私たちのアプローチは、

  • イマージョン(英語のインプット法)
  • アウトプットのキャリブレーション(インプットとアウトプットのバランス)
  • ソーシャルダイナミクス(英語を使ったコミュニケーション法)

の3つの柱に基づいています。

私たちは英語が自分の思い描く生活のための効果的で実用的なツールとなるように、学問の枠を超えて言語を理解することを中心に取り組みます。

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