英語コミュニケーション能力を別次元へと進化させるカギを解説

ソーシャルダイナミクス Dec 26, 2023

読了目安時間:9分

本当の意味で英語を喋れるようになるとはどういうことか:英語コミュニケーションにおけるソーシャルダイナミクスの重要性

本当の意味で英語を喋れるようなるということは、一体どういうことなのでしょうか?英語を学ぶとき、私たちはしばしば語彙や文法に焦点を当てます。しかし、単語を覚え、文法的に正しい文を作る能力だけでは、真に意味のあるコミュニケーションを達成するのはとても難しい。この記事では、英語コミュニケーションにおけるソーシャルダイナミクスの重要性と、その理解がどのようにして私たちの言語学習に影響を与えるのかを解説します。

この記事の要点

  • ソーシャルダイナミクスの定義:言語は文化や感情と深く結びついており、ソーシャルダイナミクスは、その文化内での人々のコミュニケーションの根本ルールとして定義されます。
  • ソーシャルダイナミクスの重要性:このスキルは日常のコミュニケーションと人間関係構築に重要であり、文化によってその形は異なります。
  • 英語学習におけるソーシャルダイナミクスの役割:英語学習は単なる単語や文法を超え、文化的ニュアンスや適切な言葉遣いの理解も含むため、ソーシャルダイナミクスの理解が重要です。
  • ソーシャルダイナミクスの学習方法:映画、テレビ番組、YouTubeビデオなどのメディアを活用して、英語圏の文化に触れ、ソーシャルダイナミクスを学ぶ

目次

理論:英語のコミュニケーション力とソーシャルダイナミクスの関係性について

実際にソーシャルダイナミクスをどう勉強すればいいのか

まとめ

CHADSについて


理論:英語のコミュニケーション力とソーシャルダイナミクスの関係性について


ソーシャルダイナミクスとは何か?

言語は単なる語彙と文法以上のものなのです。言語はその言語を話す人々の文化や感情と深く結びついています。つまり、本当の意味で英語を話すとは、単に正確な単語や文法を組み立てて話すこと以上に、これらの文化的要素を理解し、適応する能力を持つことを意味します。

この「その文化の中で人々がどの様に関わり合っているのか」を私たちは「ソーシャルダイナミクス」と呼びます。同じ文化の人々が互いにコミュニケーションをとる際に根本にあるルールと定義します。人々がその文化の中でどのように行動し、お互いに影響し合い、互いの行動を形成するかを理解するための鍵となります。

そのため、ソーシャルダイナミクスを理解し、それを適用する能力は、日常的に他人と効果的にコミュニケーションを取り、人間関係を構築するための重要なスキルです。そしてこのソーシャルダイナミクスの形は、その文化によって様々です。

たとえば、一般的に日本のソーシャルダイナミクスには、

礼儀をわきまえる
上下関係を重んじる
協調性を大事にする…

などの特徴がありますが、一方アメリカでは、

フレンドリーで社交的
知らない人にも気兼ねなく話しかける
感情表現が豊かでストレート…

など、もちろん例外はありつつも、コミュニケーションの取り方にそれぞれ特徴があります。

※実際にはソーシャルダイナミクスや社会力学という言葉には、学術的に厳密な定義がありますが、ここではこの「人と人との関わり合い方の特徴」のことを便宜上「ソーシャルダイナミクス」と呼ぶことにします。


英語学習におけるソーシャルダイナミクスの重要性

ソーシャルダイナミクスは英語や第二言語習得において大きな役割を果たします。

言語がコミュニケーションの手段である以上、言語学習は単に単語や文法を覚えることだけではありません。それはまた、その文化の言語的なニュアンス、人々の間のコミュニケーションの取り方、さらには、特定の状況での適切な言葉遣いなどを理解することも含みます。

これらの全てがソーシャルダイナミクスの一部であり、これを理解することが英語習得における大きな一歩となるのです。

しかし、日本の従来の英語教育がこのソーシャルダイナミクスの視点を大きく無視してきたのも事実です。

筆記試験を効果測定のために採用してきた日本の英語教育では、そのような曖昧なソーシャルダイナミクスのニュアンスを問うものではなく、正解/不正解を判別しやすい暗記問題が採用されやすく、コミュニケーション能力に焦点を当てたものではありませんでした。

文法や語彙は頻繁に試されながらも、自発的なコミュニケーション能力の構築は置き去りにされてきた結果、「英語を喋る材料は全て持っているはずなのに喋れない」という状態に陥ってしまう。

ここに本物の英語コミュニケーション能力との大きな溝があります。


実際にソーシャルダイナミクスをどう勉強すればいいのか


ソーシャルダイナミクスを理解するメリット

英語学習において、ソーシャルダイナミクスを正しく理解することには大きなメリットがあります。

まず第一に、英語を話す環境の文化的背景や慣習にも目を向けることができます。これは、英語をネイティブに近いレベルで話す能力、いわゆる「ネイティブライク」の英語力を身につけるためには不可欠なスキルです。それは、発言の背後にある意図や感情を理解するだけでなく、相手がどのようにあなたの言葉を受け取るかを予測する能力を養うことを意味します。

語彙や文法だけを身につけただけでは、普段日常的に行っている日本語コミュニケーション方法を英語で再現することになり、本物の英語コミュニケーションを成り立たせることは難しいですが、逆に言えば、語彙や文法を大量に知っていなくても、英語圏の人々のソーシャルダイナミクスを正しく理解さえすれば、本物の英語コミュニケーションは成り立つということです。

その上、英語でのコミュニケーションが成り立つ→英語での会話が増える→新しい語彙や文法に触れる回数が増える→英語の理論的な理解がさらに早く進む→英語コミュニケーションがさらに成り立つ、という良いサイクルが生まれ、爆速的に英語理解が進み始めます。

さらにソーシャルダイナミクスを正しく理解することは、人間関係の構築に役立ちます。

ネイティブスピーカーと良質な友好関係を築くことができれば、あなたのモチベーションや自信にも繋がります。


ソーシャルダイナミクスを理解するためには

では、実際にソーシャルダイナミクスを理解するためどうしたらいいのでしょうか?

もちろん海外旅行や留学、ワーキングホリデーなどで現地へ足を運び、生のコミュニケーションを体験することや、英語ネイティブスピーカーと多くの時間を共に過ごすことがなにより一番の方法です。

しかし、そのような行動はとてもハードルが高く、一部の人々しか実行することができません。

そこで、日本に居ながらでもできることの一つは、映画、テレビ番組、YouTubeビデオなどのメディアを使って、英語圏の生の文化にできるだけ触れることです。これらの視覚的なメディアは、口語英語、非言語的なコミュニケーション(ジェスチャーや表情)、日常生活の様子、ユーモラスなやり取り、感情の表現など、英語のソーシャルダイナミクスを学ぶ上で非常に役立ちます。

またソーシャルダイナミクスに関する書籍やコンテンツを視聴することも重要です。一つの文化にしか適応していない状態(モノカルチャー)の場合、どれだけ他の文化を学んでも、どうしても自分が持つ文化との差が客観的に気付きづらいという問題点があるため、最初から2つの文化の差を解説した教材でしっかりと勉強するという方法も有効です。

設立メンバー全員がバイリンガル、バイカルチャー(2つ以上の文化に適応している)である私たちCHADSは、日本と欧米、2つの文化の違いを客観的に捉え、このソーシャルダイナミクスを念頭に学習コースを組み立てています。

英語を話す人々が抱く価値観や慣習、思考パターンについて解説したビデオやポッドキャストも配信していますので、そちらもおすすめ致します(もしご興味がありましたらコース一覧をご覧ください)。


アメリカのソーシャルダイナミクスがよくわかるドラマやスタンドアップコメディーのおすすめ

CHADSの創業メンバー(アメリカ人)によるおすすめのコンテンツをご紹介します。


ドラマ

これらのアメリカのドラマは、会話が中心であり、日常的な単語や表現が豊富に使われています。英語のイマージョンに励む日本人にとっては、言語学習だけでなく、アメリカ文化やコミュニケーションスタイルを理解するのにも最適です。

  • Friends (フレンズ): 日常生活の中での友情や恋愛を描いており、アメリカの若者のライフスタイルやユーモアが理解できます。
  • Seinfeld (となりのサインフェルド): 「何でもないこと」をテーマにしたユニークなユーモアが特徴で、日常的なアメリカの社会と文化に触れることができます。
  • The Big Bang Theory (ビッグバン★セオリー/ギークなボクらの恋愛法則): オタク文化と社会生活のギャップをコミカルに描き、アメリカの多様なサブカルチャーを垣間見ることができます。
  • How I Met Your Mother (ママと恋に落ちるまで): 長期にわたる友情と恋愛の物語で、アメリカの都市生活や若者の関係性を反映しています。
  • The Office (ジ・オフィス): 職場での日常を描いたモキュメンタリーで、アメリカのオフィスカルチャーと職場内コミュニケーションの特徴を学ぶことができます。

スタンドアップコメディー

スタンドアップコメディーは、アメリカ文化の深層を探るうえで優れた手段ですが、言葉遣いが直接的で、文化的背景やスラングが多用されるため、英語学習の初心者には難しい場合があります。アメリカのスタンドアップコメディーは、日常生活の観察や社会問題、政治、人種関係などをユーモラスに扱い、しばしば挑発的なスタイルで演じられることが特徴です。

以下は、我々がおすすめするスタンドアップコメディアンとそれぞれの特徴です:

  • Dave Chapelle (デイブ・シャペル): 社会的・政治的なテーマを辛辣なユーモアで扱い、人種関係や現代文化に対する鋭い洞察を示します。
  • Aries Spears (エリーズ・スピアーズ): 人種、文化の違いを中心にしたユーモアで知られ、特に彼の印象的な物真似は高く評価されています。
  • Bill Burr (ビル・バー): サイニカルで率直なスタイルが特徴で、日常生活の矛盾や男女関係を風刺的に扱います。
  • Andre Schulz (アンドレ・シュルツ): より若い世代の観点からの社会的問題や文化的違いをユーモラスに掘り下げます。
  • Tom Segura (トム・セグラ): 自己嘲笑と親密な日常の話題を混ぜ合わせたスタイルで、人間関係や社会的規範を探求します。

まとめ

ソーシャルダイナミクスは、私たちが他人とどう関わり、コミュニケーションを取る方法を理解するための重要なツールです。この知識を活用することで、私たちは人間関係を深めることができます。

さらに、ソーシャルダイナミクスの理解は、あなたの英語の学習をより楽しく、実用的にし、さらには、自信を持って自己表現をすることを可能にします。これは、英語が単なる学習科目から実生活での有用なツールへと変わる、重要な一歩です。

つまり、ソーシャルダイナミクスの理解は、単に英語を「学ぶ」ことから、「使う」ことへとステップアップするための鍵となります。

それはあなたの日常生活に確かな影響を与え、ビジネス、家庭、友人との関係でより良い結果を生み出すことでしょう。

ぜひ、ソーシャルダイナミクスを正しく学び、新しい可能性への扉を開いてみてください。


私たち「CHADS」とは?

私たちCHADSは、英語コミュニケーション習得ツールを提供するスタートアップ企業であり、第二言語として英語を習得のために必要な取り組み方を解説したビデオ学習コースや効率的な学習法を提供しています。

私たちのアプローチは、

  • イマージョン(英語のインプット法)
  • アウトプットのキャリブレーション(インプットとアウトプットのバランス)
  • ソーシャルダイナミクス(英語を使ったコミュニケーション法)

の3つの柱に基づいています。

私たちは英語が自分の思い描く生活のための効果的で実用的なツールとなるように、学問の枠を超えて言語を理解することを中心に取り組みます。

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